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2003年10月21日(火) 00時00分

市道開通 1日で閉鎖朝日新聞・

接続した県道側大渋滞

東区 見切り発車裏目


名古屋市東区の市道が8月下旬の開通後、わずか1日で閉鎖され、そのまま約2カ月間も再開されない異常事態となった。県道に接続した市道だったが、供用開始直後から県道側が大渋滞を起こした。県道側に新たにできた信号が、車の流れを阻害したことが原因だった。この県道は守山区と市中心部をつなぎ、通勤者らの利用が多い。市には苦情が殺到し、あわてて信号機や停止線を見直すなどした結果、24日ようやく再開する。

再開へ改良に2カ月


 問題の場所は、東区矢田町2丁目、名鉄瀬戸線矢田駅の西隣。

 県道名古屋多治見線を守山区から矢田川橋を渡って東区に入り、西進して南に曲がるカーブの部分。ここに瀬戸線沿いを東西に走る新しい市道を接続、8月28日午後2時に供用開始した。

 ところが翌29日朝から、守山区方面に約1キロの渋滞が発生。巻き込まれた通勤者らから苦情の電話が、市や県警に計10件ほど相次いだ。市道路建設課には、地元県議や市議も怒気をはらんでやってきたという。「昨日作ったばかりなら、今日止められるがや!」



たった1日で閉鎖された交差点。右奥に伸びるのが閉鎖中の市道=名古屋市東区矢田町2丁目で


 同課は東署と相談し、同日午後7時ごろ、接続部分をバリケードでふさぎ、稼働したばかりの信号機を止めた。開通からわずか29時間後だった。

 新設の市道は元々、県道を一部3車線に拡幅する事業とセットだった。しかし、県道拡幅の完成予定は2年後。付近の住民から「市道はできたのだから、使えるようにしてほしい」という要望もあり、市は早期開通を決めた。

 接続後はT字の交差点になるが、カーブしている県道に変則的につなげるため、信号機が3カ所も必要となった=図。このため以前は信号もなくノンストップで流れていた県道側が、信号で一時停車を強いられ、渋滞につながったという。



 市道封鎖後、市と東署は約1カ月間検討。最も交通量の多い市中心部へ向かう県道車線の停止線を無くし、市道へ直進できないように変更。約100万円かけて信号機を矢印式に改良したり、誤って直進しないよう交差点内にガードレールを設けたりしている。

市は開通の際には地元区民に回覧板などでPRしたが、閉鎖理由については今月10日まで説明しなかった。そのため、一時は開設を喜んだ住民から不満の声も上がった。付近のある住民(59)は「せっかく信号と道路が完成したのに2カ月近くも放置しっぱなし。お粗末な道路行政に腹が立つ」と憤る。

 市道路建設課の黒木武之係長は「見通しが甘かった。あんなに各方面から怒られるとは……。1日で止めるなんて例がないが、仕方なかった」と反省しきりだった。

(10/21愛知各版共通)(10/21)

http://mytown.asahi.com/aichi/news02.asp?kiji=8265