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2003年10月21日(火) 00時00分

遺伝が原因『考えにくい』 8例目BSEで感染症研 東京新聞

 新型の異常プリオン(タンパク質)を持ち「非定型的な感染牛」と判定された牛海綿状脳症(BSE)の国内八例目について、国立感染症研究所(東京)が解析した結果、プリオン遺伝子に変異は認められないことが二十日、分かった。解析に当たった山河芳夫・生体分子化学室長は「遺伝が原因とは考えにくくなった」と話しており、外的な要因で感染した可能性が強まった。

 茨城県で見つかった八例目は生後二十三カ月のホルスタインの雄。異常プリオンの出現パターンが従来知られているものと異なり、世界的にも前例がほとんどないほど極端に若い感染牛だった。

六日に厚生労働省がBSEと判断した後、国立感染症研究所は残っていた牛の脳の一部を使い、プリオンをつくるプリオン遺伝子を解析。遺伝子は正常という結果が出た。

 人間のプリオン病「クロイツフェルト・ヤコブ病」には、世界各地で発生する原因不明の「孤発性」、硬膜移植などで感染する「医原性」、BSEの牛を食べたことで感染したとみられる「新変異型」、プリオン遺伝子に変異がある「家族性」などの種類がある。

 今回の解析で人間でいう「家族性」はほぼ否定され、外的な要因が強まったが、山河室長は「遺伝子は正常でも孤発性は起きる。これ以上の知見を得るにはマウスを使った動物実験の結果を待つしかない」としている。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20031021/mng_____sya_____005.shtml