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2003年10月21日(火) 00時00分

  個人情報“売り物”に 警官逮捕は今年4人目神戸新聞

 二十日夜、兵庫県警警部補(40)が、現金を受け取った見返りに個人情報を漏えいしたとして、逮捕された。兵庫県警で現職警察官の逮捕は平成に入り十四人目だが、今年だけで四人に上る異常事態。しかも今回明るみになったのは、二十年ぶりの警官汚職。会見に臨んだ幹部は、終始厳しい表情を崩さなかった。

 県警では、宝塚署の巡査による強姦致傷事件など、今年既に三人の現職警官を逮捕。収賄容疑での逮捕は一九八三年、尼崎中央署の警部補らによる「ゲーム機汚職事件」以来となった。

 午後八時前から森末治捜査二課長が県警本部で逮捕容疑を説明。続いて、岸本進行監察官室長が会見に臨んだ。

 同室長は冒頭、「現職で直接捜査にかかわる警察官がこのような事態を起こし大変申し訳ない」と陳謝。逮捕者が相次いでいることを指摘されると「大半の警察官はまじめに働いている。捜査員にとって大変、つらいだろう。信頼を失わず、県民の協力をいただきたい」と、捜査現場への影響を心配した。

 警部補は八一年に採用。本部暴対二課など主に暴力団捜査を歩んできた。暴力団や薬物、銃器などの取り締まりには、情報を持つ部外者の協力が欠かせないが、その交際は過去、癒着の温床となってきた。

 県警は、捜査として部外者と接触する前に、上司に目的や相手を報告するよう指導。しかし、今回は高校時代からの付き合いで、いわばプライベートな交際の延長線上だったため、上司のチェックが及ばなかったという。

 また、個人情報保護の動きに対する高まりに伴い、二〇〇一年十二月に内規を定め、個人情報照会の際には、所属長の決裁や報告を求めた。容疑者の前歴や捜査対象者の情報を確認する場合も、だれが照会したか記録が残るなど、私的乱用による個人情報の流出防止に二重、三重のチェックをかけている。

 警部補の場合は、内規を定める以前だったこともあり、不正入手を見抜けなかった。会見で、岸本室長は「まだ調査中で再発防止策を答える段階ではない。だが、情報の不正入手は現実的にはできなくなっており、このような事態はないはずだ」などと語った。

http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sougou/031021ke130270.html