2003年10月21日(火) 00時00分

 加重収賄で警部補逮捕　暴対二課など捜索　県警（神戸新聞）

現職警官の逮捕で謝罪する岸本進行監察官室長＝兵庫県警本部

　兵庫県警の現職警察官が、高校時代の知人から現金を受け取った見返りに、個人情報を漏らしていたとされる問題で、県警捜査二課は二十日、加重収賄の疑いで県警警部補（４０）＝神戸市北区西大池二＝を、贈賄の疑いで無職の男（４１）＝住所不定、証拠隠滅罪などで起訴＝を逮捕した。同課は警部補宅のほか、現在所属している暴対二課など本部庁舎内の捜索に着手、不透明な交際の解明を進める。

　警部補は、携帯電話会社から個人情報を入手する際に、公文書の「捜査関係事項照会書」を作成していたことが判明。当時の署長ら上司の決裁を得ていたことから、監察官室は監督責任の有無についても調査する。

　調べでは、警部補は尼崎東署で勤務していた二〇〇〇年十一月下旬ごろ、男から、融資後に行方が分からなくなった人の携帯電話番号とともに住所などの調査依頼を受け、携帯電話会社で個人情報を入手。その見返りに現金五万円を受け取った疑い。

　警部補が照会用に作成した「捜査関係事項証明書」には署長、刑事課長ら上司の決裁印が残っているという。監察官室は上司らが、二人の付き合いをどこまで把握していたかについても、関係者から確認を進めている。

　警部補は容疑を認めているが、男は「依頼の時期は六月ごろだった」などと一部否認している。

　男は、三人が尼崎市のゲーム喫茶で現金を強奪し店員を射殺した事件で、実行犯に短銃を譲り渡したうえ、銃口を削り証拠を隠滅したとして、銃刀法違反と証拠隠滅の罪で起訴された。

http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sougou/031021ke130330.html