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2003年10月21日(火) 00時40分

もう「パシリメール」は通用しないjapan.internet.com

インターネットマーケティングの黎明期は「Web マーケティング」が主役で、メールはせいぜいそれを引き立てる脇役、といった構図が幅を利かせていた。Web サイトのコンテンツを追加したり更新するごとに、「ホームページを更新しました! 今すぐクリック!」のようなメールがネット上を駆け抜け、Web サイト誘導のための「使い走りメール」という役回りを演じていた。言ってしまえば「パシリメール」だ。もっとも当時は発信者も受信者もネットの発展途上だったので、パシリメールでも相当な反応があった。今から思えば、のどかで平和な時代だった。

やがてユーザーの受信するメール数が増えるにつれ、一通一通のメールの価値が相対的に低下していく。そしてひとたび「読む価値なし」と読者にレッテルを貼られたメールは、ほんの1、2秒で闇に葬られてしまう。そうしてパシリメールではかつてのような効果が期待できない時代に突入した。

メールマーケティングを実践するとき、発信者からすると「読者はすべて配信するメールを読んでいるに違いない」と思い込みがちだ。そう期待してしまう理由もわからないではない。読者は自ら手を挙げ(もしくは承諾して)「定期配信を希望」する、という手続き(オプトイン)をしているのだから。

ところが実際には、「読まれないメール」が増殖中だ。増加する一方の受信メールを限られた時間で処理するわけだから、「読まれないメール」が発生するのはある意味では当然である。その「読まれないメール群」の先頭集団にいるのが、パシリメールということになる。

パシリメールでの効果が期待できるのは、広い意味で報道的な要素を含み、かつ、本質的には関係性(リレーションシップ)の構築が成立しにくい場合、もしくは既に読者(顧客)の強固なエンゲージを得ている場合のいずれかと言える。

こう書くときっとこんな反論が(必ず)ある。「ウチのメールはどうやら『パシリメール』ということになるが、十分なリスポンスがある」と。それは読者が特定のキーワードに反応したまでだ。本質は新聞の折込チラシと変わらない。

メールマーケティングは、関係性を高めていくことでマーケティング力を最大限に発揮する。せっかく消費者とメールでコミュニケートできるのであれば、「パシリメール」よりもさらに一歩踏み込んだリレーションシップの組み立てを考えたい。(執筆:鶴本浩司 メールマーケティング専門コンサルタント)

記事提供: Eメールマーケティング解説サイト【メールマーケ教書】


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