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2003年10月21日(火) 00時00分

『何としても立件したかった』 ヤミ金業者逮捕 告訴から2カ月足らず 東京新聞

 自殺した被害者の無念を晴らしたい−。県警生活経済課と山手署は二十日、出資法違反(高金利受領)の疑いでヤミ金融業者「アルコフィナンシャル」代表坂田純容疑者(23)ら三人を逮捕した。この業者の取り立てなどが原因で八月十三日、横浜市中区の無職男性(70)が自殺した。遺族の告訴を契機に始まった捜査は、二カ月足らずで逮捕にたどり着いた。約三千八百人の債務者のうち、逮捕容疑の債務者は自殺した男性を含む九人。県警幹部は「自殺した男性の被害は、何としても立件したかった」と振り返った。 (清水 俊介)

 自殺した男性は数年前まで、土木建築会社の社長をしていたが、生活費などのため約千六百万円の借金があった。妻の入院費用や、胃がんを患っていたという自らの医療費もかさみ、返済のために借り入れを繰り返す“自転車操業”で、昨年十二月からヤミ金からも借り入れ始めたという。八社から計八十万円。うち六社に対しては百万円以上を返済した。

 アルコ社からは五月に五万円を借りた。返済期日が来ると必ず督促の電話がきた。計二万二千円の利息を支払ったが、完済には至らなかった。

 八月十一日、今回逮捕された従業員の男(23)が自宅に来た。「金返せ」と近所に聞こえる大声で怒鳴った。男性は周囲に「恥ずかしい思いをした」ともらしたという。

 その二日後、男性は遺書をしたため、自殺した。「ヤミ金に追われると思うと生きた気持ちになりません。死んでおわびと、自分自身の安らぎを考え、死を選びます」

 八月二十五日、男性の妻(71)は告訴した。その翌週の九月四日、県警は業者の事務所を家宅捜索。ダイレクトメールなどを押収して被害者を割り出した。坂田容疑者らは容疑を認めているが、男性の自殺については特に供述していないという。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/kgw/20031021/lcl_____kgw_____000.shtml