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2003年10月20日(月) 14時29分

損賠訴訟:無罪確定の原告男性が敗訴 宮崎地裁毎日新聞


 交通事故で負傷した際に休業損害補償金をだまし取ったとして詐欺罪で起訴され、01年に最高裁で無罪判決を受けた宮崎市内の男性会社員(31)が国や県を相手に1250万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が20日、宮崎地裁であった。中山顕裕裁判長は「捜査に違法性はなかった」として訴えを棄却した。

 訴状などによると男性は93年、福岡県内で追突事故に遭い、首をねんざして通院。宮崎地検は96年、男性が宮崎県の高岡町農協(当時)に休業損害補償金を請求した際、既に転職していたにもかかわらず元の会社を休業したとする虚偽の証明書を提出、約78万円をだまし取ったとして宮崎地裁に起訴した。

 同地裁は有罪、福岡高裁宮崎支部も控訴を棄却したが、最高裁は01年1月、農協の担当者に転職の事実を伝えていたことなどを指摘し、「詐欺の故意があったと認めるには合理的な疑いが残る」と無罪を言い渡した。

 口頭弁論で男性側は、地検の捜査は自白調書を焼き直しただけで不十分▽警察が一審で証人に虚偽の証言をするよう求めた——などと捜査の違法性を主張した。しかし、判決で中山裁判長は「詐欺行為と目される客観的事実が存在し、起訴の判断は合理的だった。証人が偽証したと認められる根拠もない」と述べ、違法性を否定した。【佐藤恵二】

[毎日新聞10月20日] ( 2003-10-20-14:29 )


http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20031020k0000e040071000c.html