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2003年10月18日(土) 20時07分

「市役所からきた」本物のシロアリ見せ信用させる…防除代詐欺にご注意! /愛知毎日新聞

 ◇800万円取られた86歳女性も
 「本物のシロアリを見せられ、信じ込んだ」。豊橋市大岩町の独り暮らしの女性(86)がつぶやいた。高齢者を狙い、シロアリの防除工事代と偽って多額の金をだまし取っていた訪問販売員4人が7〜9月、県警に摘発された。業者は「市役所から点検にきた」などとうそを言い、あらかじめ用意したシロアリをあたかも屋根裏で見つけたかのように装うなど、巧妙な手口を用いていた。全国的にもこうした業者が増えており、国民生活センターなどが注意を呼びかけている。【伊藤一郎】
 被害にあった女性は「屋根裏に上った男が『ティッシュを取って』というので渡したら、本物のシロアリが5、6匹ついていた。それで信じてしまった」と話す。男は屋根裏に微量の防除剤を散布。「柱の補強工事もした」と偽り、即金で350万円を請求。女性は男を家に待たせ、銀行から引き出してきた170万円を支払った。しかし、男が領収書も書かずに帰ろうとしたため、「領収証を書いてほしい」とメモ用紙を渡した。男が書いた会社の名前や住所はうそだった。
 女性からこの経緯を聞いたホームヘルパーが不審に思い、屋根裏に上ったところ補強工事の形跡がなかったことから、警察に通報。3日後、残りの代金を取りにきた男に警察官が任意同行を求め、逮捕に至った。この女性の場合、約2年間にわたり、類似業者に相次いで約800万円をだまし取られていたことが捜査で分かった。
 国民生活センターによると、02年度1年間に寄せられたシロアリ業者関連の相談件数は全国で1868件。記録が残っている8年前(94年度)の707件の約2・5倍に達しており、今年も増加傾向という。県中央県民生活プラザによると、県内の02年度の相談件数は76件(前年比17件増)で、年々徐々に増えているという。
 業界団体「社団法人・日本しろあり対策協会」の今村民良・副会長は「悪徳業者が増えていることは、正規業者にとって大変迷惑な話。正規業者なら防除剤をまいて補強工事をしても100万円以上の請求をすることはありえない。業者が訪問してきたら、アフターメンテナンスも含めてよく話し合い、即座に契約しないよう気をつけてほしい」と話している。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031018-00000001-mai-l23