悪のニュース記事

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2003年10月18日(土) 00時00分

オレオレ詐欺ご用心注意を呼びかけるビラが現金自動出入機(ATM)の付近に張りだされている朝日新聞・

 「おれだよ、おれ」などと、息子や孫を装って電話をかけ、「交通事故を起こしたので修理代を払ってほしい」などと、金銭の振り込みを要求する「オレオレ詐欺」が県内でも多発している。県警によると、既遂、未遂を含めて約60件の被害届が出ていて、被害総額は約4000万円にも及ぶ。銀行も高額の振り込み時は、高齢者に声をかけるなど、警戒を呼びかけている。

●「振り込みにして」

 8月初旬、西毛地区の高齢夫婦宅の電話が鳴った。夫は痴呆(ちほう)症で、妻は耳が遠い。妻が電話に出た。

 「もしもし、おばあちゃん。おれだけどさ、交通事故起こしてさ、相手がヤクザで35万円用意しなきゃいけないんだ。命が危ないんで何とか助けてよ。口座番号を言うから振り込んでよ」

 妻は、手持ちの現金があったため、「取りにおいで」と答えた。すると、「振り込みにしてほしい」などと言いだし、話がかみ合わなくなった。偶然その場に居合わせた介護ヘルパーが不審に思って、電話を代わり、払わずに済んだ。県内の消費生活センターに寄せられた相談内容だ。

●手口は巧妙化

 県警によると、県内では4月ごろから、被害が出ている。狙われるのは高齢者、しかも独り暮らしのケースが多い。模倣犯も増える中で、手口も巧妙化している。

 県消費生活センターなどによると、「会社への借金を返さないとクビになる」「交際している女性を妊娠させた」など、だまし取る名目も多様化している。「事故の相手の暴力団の人と変わるから」と電話口の声が変わり、複数が関与しているケースもあるという。

●窓口で声かけ

 群馬銀行では、同行の口座がオレオレ詐欺の振込先にされたケースがあるという。「振り込まれて1時間以内に引き出されるケースがほとんど。中には、振り込んだら電話をするように指示するケースもある」と担当者は話す。同行では、高齢者が高額の振り込みをするときに、窓口で声をかけたり、不審な口座については銀行間で情報のやりとりをしたりして、未然防止対策もしている。

 同センターの職員は「昔からあった手口だが、核家族化など家族構成の変化を反映した事件だ」と話している。


■■「オレオレ詐欺」と思われる電話がかかってきたら■■

●「おれって誰だい。孫(息子、娘)は何人もいるよ」などと、相手から名前を名乗らせる。こちらからは言わない。

●現金を振り込む前に、家族に相談や確認をする。1人で考えず、必ず誰かに相談すること。

●家族の携帯電話の番号など、連絡先を書いたものを身近に置いておく。不審な電話がかかってきたら、その番号に電話をして、本人かどうか確認する。(県警安全相談室)


(10/18)

http://mytown.asahi.com/gunma/news01.asp?kiji=3144