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2003年10月16日(木) 00時00分

「やさしくなくちゃ、医療じゃない」。だれしも、そう思ってい… 東京新聞


 「やさしくなくちゃ、医療じゃない」。だれしも、そう思っているにちがいない。不用意に放った医師の冷たい言葉がどれほど患者を傷つけるか。それに比して、何げない、やさしい一言にどれほど力づけられることだろう▼『がんばらない』や『あきらめない』などの著書で知られる、医師の鎌田實さんから、近著『病院なんか嫌いだ−「良医」にめぐりあうための10箇条』(集英社新書)が送られてきた▼以前、鎌田さんに会ったとき「がんばりましょう、は励ましの言葉だが、精いっぱいがんばって末期を迎えてきた患者さんにとって、がんばれという言葉はとても傷つけることがあるのです」と聞いて胸をつかれた▼鎌田さんが院長をしていた諏訪中央病院は「快適病院宣言」をしていて、病院アメニティの最先端にあったが、それにしても『病院なんか嫌いだ』というのは思い切った題だと思った▼鎌田さんは、「名医」よりもたくさんの「良医」が必要だという。攻める医療ばかりがもてはやされる現代において忘れられがちな、支える医療を担う「良医」が大切なのだ。患者にとって何より必要なことは、いい医者を見つけ、信頼関係をつくっていくことだから▼良医の条件は、一、話をよく聞いてくれる、二、わかりやすい言葉でわかりやすく説明してくれる、三、薬や検査よりも生活指導を重視する、四、必要なときは専門医を紹介してくれる、五、患者の家族の気持ちまで考えてくれる、六、地域の医療や福祉をよく知っている、七、医療の限界を知っている、など。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/hissen/20031016/col_____hissen__000.shtml