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2003年10月16日(木) 21時30分

商標権訴訟:ドクター中松氏の請求認める 東京高裁毎日新聞


 特許庁の審決によって「がんばれ日本」の商標権を取り消された発明家のドクター・中松=本名・中松義郎=氏(75)が、審決の取り消しを求めた訴訟で、東京高裁(山下和明裁判長)は16日、中松氏側の請求を認めた。

 判決によると、中松氏は97年、イタリア語で「がんばれ」を意味する「フォルッツア」をヒントにした「フォルッアジャパン がんばれ日本」という文字が書かれた印刷物の商標権を取得した。これを不服とする日本オリンピック委員会(JOC)側の申し立てを受けた特許庁が今年6月、「中松氏が商標を使用していない」として商標登録取り消しを命じる審決をしたため、中松氏側が提訴した。

 判決は中松氏が主宰する会が94〜01年、「がんばれ日本」という文字を含む会報をほぼ毎月配布していたことを踏まえ、「商標の不使用を理由にした審決は明白な誤り」と結論付けた。審決が取り消されたことで、中松氏の商標権は有効になる。

 この問題を巡っては、中松氏側が商標権を取得した18年前の79年から、JOCが「がんばれ!ニッポン!」と銘打ったキャンペーンを展開してきた経緯がある。判決もこうした経緯などから、商標が最終的にどちらのものか「分からない」としており、帰属権自体を争う新たな訴訟をJOC側が起こせば、結論が逆転する可能性もある。

 会見した中松氏は「オリンピック責任者のアンフェアな行為が認められた意義は大きい」と語り、JOCの林務専務理事は「判決の内容を吟味のうえ、今後の対応を考える」とコメントした。【小林直】

[毎日新聞10月16日] ( 2003-10-16-21:30 )


http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20031017k0000m040096000c.html