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2003年10月16日(木) 19時50分

格安「IP携帯電話」の登場、3社独占の業界様変わりへ朝日新聞

 ふつうの携帯電話より、格安で通話のできる「IP携帯電話」が注目を集めている。音声をインターネット技術を利用して伝達するもので、まだ利用できる範囲が限られているとはいえ、端末間では通話が無料になる。無線LANを利用するため、事業への参入も比較的自由だ。携帯業界は、免許制のもと事実上3社で独占してきたが、「新参者」の参入によって業界地図が大きく変わる可能性もある。

 IP携帯の先駆けとなりそうなのが三菱電機の関連会社「アイピートーク」が来年3月から法人向けにサービスを始める「モバイルIPTalk」。仕組みは、企業の本支店間に張り巡らせた有線LANを使って、IP電話網を構築。さらに、社内に複数設けるアクセスポイントから、各社員のIP携帯の端末に電波(無線LAN)を飛ばす、というものだ。

 携帯端末同士や社内のIP固定電話との通話は、基本料(月額3980円、端末レンタル料込み)さえ払えば無料。この携帯から外部の一般固定電話にかけた場合も距離にかかわらず3分8円、普通の携帯にかけた場合も同59円と格安になる。

 ただ、ひとつのアクセスポイントから無線LAN電波の届く範囲が100メートル前後と限られているため、当初の利用範囲は企業内に限定される。しかし、同社は「05年には喫茶店や空港、ホテルに設置された公衆の無線LANポイントでも使えるようにしたい」(木村俊・取締役営業部長)と、利用範囲の拡大に向けて意気込む。

 無線LANを使った音声通信は、他社も検討している。全国に約600のアクセスポイントを展開している無線LANサービス最大手のNTTコミュニケーションズは「事業化するかどうかは別にして、現在、仕組みを研究中」としている。

 もっとも、IP携帯がすぐに携帯電話にとって代わるわけではない。現状では、無線LANの公衆アクセスポイントの数や電波のカバー範囲が限られている。さらに、ポイントからポイントに端末が高速で移動する際に切れ目なく通信を続ける技術を確立するには、まだ時間がかかるという。

(10/16 19:46)

http://www.asahi.com/business/update/1016/104.html