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2003年10月15日(水) 23時46分

調剤ミスで乳児が死亡、高濃度の強心剤を投与される読売新聞

 兵庫県尼崎市の県立尼崎病院を退院した同県内の男児(生後5か月)が、同病院で調剤された通常の約10倍に当たる高濃度の強心剤の服用を続けたために死亡したことが15日わかった。

 女性薬剤師(33)が誤って強心剤の瓶を取り違えたためで、チェック役の女性薬剤師(51)も調剤ミスに気付かなかった。同病院は、遺族に経緯を伝えて謝罪したという。同病院から連絡を受けた県警尼崎東署は業務上過失致死容疑で関係者から事情を聞く。

 病院側の説明によると、男児には先天性の心疾患があり、8月に同病院で手術を受け、10月5日に退院。その後は、病院で調剤された強心剤「ジギタリス製剤」を1日2回服用しながら自宅での療養を始めた。数日後、男児が発熱やおう吐を繰り返すようになり、14日朝に再度入院。医師らが治療を続けたが、同日午後、心室細動を引き起こして死亡した。

 男児の退院時、医師は「1000倍に薄めた強心剤を1日当たり0・03グラム」自宅で服用するよう処方し、薬剤師に指示したが、男児が再度入院した際の検査で、強心剤の血中濃度が異常に高いのが判明した。

 その後の調査で、本来は「1万倍に薄めた瓶から0・3グラム」の調合が必要だったのに、女性薬剤師は「1000倍に薄めた瓶から0・3グラム」で調剤していたミスがわかったという。

 同病院は1936年に開設された地域の中核的な総合病院。ベッド数は500床、小児科や整形外科など18科を備える。

 平尾敬男院長の話「患者さんとご家族にご迷惑をおかけした。今後は、1000倍に薄めた強心剤を使用せずに、1万倍に薄めた強心剤のみを使うことで再発防止に努める」(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031015-00000212-yom-soci