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2003年10月15日(水) 15時00分

電子カルテ:コンピューターウイルスに感染 全国34病院毎日新聞


 大阪府箕面市立病院など全国34病院の電子カルテシステムが、先月末から今月にかけてコンピューターウイルスに感染していたことが15日分かった。システムを納入した大阪市の医療機関向けソフトウエア開発会社が、電話回線を使った遠隔操作で保守点検した際に感染させた。同社のサーバー自体がウイルスに感染していたらしい。外部への情報漏れなどの被害報告はなく、順次駆除したというが、カルテは極めてプライバシー性が高いだけに、システムの管理体制が問われそうだ。

 電子カルテは、カルテの内容をパソコンで入力したもの。処方や料金などの情報を院内LANで結ばれた端末で共有することで効率的な病院運営ができる。院内だけのシステムのため、ウイルス感染の危険性もないとして導入例が増えている。

 ソフトウエア開発会社によると、感染は先月29日〜今月9日に起き、病院側からの指摘で判明した。同社が納入先の約100の病院や薬局などを調べ、34の病院で感染していたことが分かった。

 ウイルスは8月に出現した「ウェルチア」で、ネットワークに負荷をかけ、動作を鈍くするなどの悪影響を及ぼすという。同社は「社内サーバーを強化した際、手順に不備があってウイルスが侵入する空白が出来てしまった。すぐに対策を取り、各病院に謝罪した」と説明している。ウイルスの種類から情報漏れは考えられないという。

 箕面市立病院では、端末388台のうち1台と、サーバー14台のうちの3台が感染。同病院事務局は「業務への影響はなかったが、業者に対し厳重注意し、遠隔操作による保守点検の中止も求めた」と話している。

【石川隆宣】

[毎日新聞10月15日] ( 2003-10-15-15:00 )


http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20031015k0000e040057000c.html