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2003年10月10日(金) 00時00分

不正アクセスで書類送検/秋田市の男性朝日新聞・

 電子掲示板のヒントが端緒

 パスワード解読、なぜ?

 「ほんとだべか」と興味本位で


 「自分にも出来るかも……」。そんな出来心から、京都府内の男性のパスワードを使いインターネットオークションに不正に侵入したとして、秋田市内の男性会社員(34)が9月下旬、不正アクセス禁止法の疑いで、秋田地検に書類送検された。どうして本人しか分からないはずのパスワードを知り得たのか。

 県警の調べでは、会社員は1月19日ごろ、電子掲示板に書き込まれていた解読のヒントをもとに京都府城陽市の無職男性のパスワードを解読し、これを使って、オークションに不正アクセスした疑い。

 京都府警によると、ことの発端は、城陽市の男性が、インターネットのオークションで、違法にコピーしたワープロのソフトなどを販売したことだった。

 インターネットを介して情報交換などをする仲間のことを「ワレザ」といい、違法コピー商品を「販売」することは「おきて破り」の行為とされている。「ワレザ」の一人が城陽市の男性のオークションを見て、腹を立て、電子掲示板に中傷する書き込みを始めた。

 これを見た三重県の無職男性が、城陽市の男性のパスワードを解読。掲示板のやり取りを盛り上げようと「こいつはバカ。誰でも分かるようなパスワードを使っている」などと、男性のパスワードを使いインターネットオークションへの不正侵入を挑発するような言葉と、パスワードを解読するヒントを書き込んだという。

 三重県の男性は、城陽市の男性が使っていたIDの中に「わえふふ」という言葉を見つけ、パソコンなどのキーボードで、ひらがな変換の「わ・え・ふ・ふ」のキーは、「0・5・2・2」であることから、パスワードを見破ったという。数字は、城陽市の男性の誕生日だった。

 さらに別の男性がパスワード解読のヒントを電子掲示板で読み、インターネットオークションに不正アクセスして、城陽市の男性の住所などを割り出した。掲示板に、城陽市の男性の自宅の写真が載せられるなど、内容はどんどんエスカレートしていったという。

 城陽市の男性の違法コピーについて捜査していた京都府警が、この電子掲示板の不審な書き込みに気付いて調べた。同府警は4月に城陽市の男性を著作権法違反容疑で逮捕し、9月には不正アクセスをしていた茨城県などの5人を逮捕した。県警は同府警から情報提供を受けて、秋田市内の男性を捜査していた。

 不正アクセス禁止法は00年2月に施行。電気通信回線を通じて他人の識別符号などを入力してコンピューターに侵入する行為などを禁じている。これに違反する不正アクセスには、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられる。

 書類送検された秋田市の男性は「書き込みを見ているうちに、本当だべかと思った。好奇心から1度、やってみた」などと、話したという。

(10/10)

http://mytown.asahi.com/akita/news02.asp?kiji=5122