2003年10月10日(金) 10時20分
IEのCSSサポート問題で募る開発者の不満(ZDNet)
MicrosoftのInternet Explorer(IE)のCascading Style Sheets(CSS)サポートをめぐり、Web開発者が不満を募らせている。CSSはWebデザインの上で重要性が増しているWeb標準だが、Web開発者やWebオーサリングツールのメーカーに言わせれば、Microsoftは長年にわたってCSSのバグを放置しており、企業のWebサイト制作コスト削減につながる技術を台無しにしているという。
Microsoftに行動を起こさせる目的でデジタル文書大手のAdobe Systemsはこのほど、Webブラウザ開発企業Opera Softwareと提携し、Operaの技術を使ってAdobeのWebオーサリングツール「GoLive」でCSSのサポート強化を図ると発表した。CSSはOperaのCTOが9年前に提案した規格で、同社はW3Cを通してCSSの開発に積極的な役割を果たしてきた。
ただ、ブラウザ市場は競争が存在しないことから、MicrosoftがAdobeの動きに刺激されてCSSのサポート強化に乗り出すかどうかは分からないと、標準を推進する側は指摘する。
MicrosoftのWindowsクライアント部門リードプロダクトマネジャー、グレッグ・サリバン氏は「当社の実装が完全なものではなく、W3Cに100%準拠していないのは事実だが、当社の開発投資は顧客の要望に基づくものであり、必ずしも標準に基づくものではない」と弁明。IEのCSSサポート状況を最も強く批判しているのは標準化団体ではなくWeb開発者とオーサリングツールメーカーだとの指摘に対しては、こうした批判はごく一部にすぎないと反論した。(ZDNet)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031010-00000018-zdn-sci