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2003年10月08日(水) 23時33分

司法解剖と病院説明とで死因に違い、腹腔鏡手術の女性読売新聞

 昭和大藤が丘病院(横浜市青葉区)で昨年10月、腹腔(ふっくう)鏡を使って副腎の腫瘍(しゅよう)摘出手術を受けた女性が、約4週間後に死亡していたことが8日、わかった。神奈川県警青葉署で、業務上過失致死の疑いもあるとして調べている。遺族によると、病院側が説明する死因と、司法解剖による死因が異なっているという。

 同病院で手術後に死亡したのは、川崎市の中沢操さん(当時29歳)。母親の美智代さん(55)によると、操さんは、昨年10月1日、副腎の腫瘍摘出手術を受けた。腹腔鏡を使うことは、本人も同意していたという。

 手術は8時間以上かかったが、主治医からは「順調にいった」と説明を受けていた。しかし、翌2日朝になって突然、「出血多量でショック状態になった」として開腹手術が行われ、その後、意識が戻らないまま同月28日に死亡した。不審に思った遺族が、同県警に司法解剖を要請していた。

 主治医は遺族側に「手術中に動脈を止めていたクリップが外れていた」ことを認めているが、死因については「手術中にすい臓が圧迫されたことから発展したくも膜下出血」などと説明しているという。

 一方、司法解剖では、「副腎動脈縫合不全」による「出血死」が死因としていた。

 腹腔鏡を使った治療では、高度先進医療とされている前立腺の手術を東京慈恵会医科大付属青戸病院の医師3人が経験の浅いまま行い、男性患者を死亡させたとして、先月に逮捕されている。しかし、今回の腹腔鏡を使った副腎の手術は、すでに医療技術が確立しているとして、高度先進医療の対象外。

 この問題について同病院は、「現段階で医療ミスとは考えていない」としており、9日午前に記者会見を開き、改めて病院側の見解を明らかにする予定。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031008-00000215-yom-soci