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2003年10月07日(火) 01時33分

BSE判明、若年牛の全頭検査が奏功 経路追究に新課題朝日新聞

 今回、牛海綿状脳症(BSE)と判定された牛は、これまで確認されていたよりも若い23カ月齢だった。BSEは病原体のたんぱく質が脳にたまることによって起こる病気だが、未解明の部分が多い。潜伏期間は2〜8年とされ、24カ月未満の若い牛を全頭検査しているのは日本くらいだ。多数の若い牛を精密に検査したため、従来とは違うタイプが見つかった可能性もある。

 BSEの確認検査(2次検査)は、組織標本を見る2種類の検査と、「ウエスタンブロット法」で行われる。同法では、脳組織の成分を電気的にふるい分けした画像で病原体を探す。感度が高く、今回はこの方法のみで病原体を確認できた。

 画像の濃淡パターンが従来のものと違うなど、病原体の性質がこれまでと微妙に異なるようだ。病気が進んだ時に現れる空胞など脳組織の病変はなく、発症もしていなかった。

 BSEが多発した欧州では30カ月齢未満や24カ月齢未満の牛は無検査で食用に回している。厚生労働省も国内1頭目発生直後は30カ月齢以上の牛を対象に検査する方向だったが、「安心のため」と全頭に拡大した。欧州での研究の蓄積がないため、今回の病原体の感染性は不明で、今後の動物実験などの結果を待つ必要がある。

 仮に感染性があるとしても、少なくとも日本では食用に回らない体制ができている。しかし、96年春ごろ出生のこれまでの7頭についても感染源が不明だったうえに、今回の牛は約5年後の出生と時期が離れている。感染源が別の可能性もあり、感染経路の追究に新たな課題が加わった。

(10/07 00:25)

http://www.asahi.com/national/update/1007/002.html