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2003年10月07日(火) 00時00分

初乗り500円タクシー登場 客争奪戦が激化「ワンコインタクシーは迎車料金が無料なのがうれしい」と話す固定客も多いという=横浜市都筑区で朝日新聞・

  初乗り500円の格安タクシーが営業を始め、県内のタクシー業界で乗客争奪戦が激しさを増している。これまでのあの手この手のサービス合戦に加え、今回は運賃体系も大きく崩れ出した。安い運賃は利用者にとってメリットが大きいが、県タクシー協会は「客の回転を増やすためスピードを出し過ぎたり、従業員を長時間働かせたりして利益を上げようとする会社が出なければいいが」と懸念している。

  県内のタクシー業界はこれまで、乗車距離に応じてポイントがたまる「マイレージサービス」を導入したり、ICカードを渡すだけで自宅まで送ってくれたりなど、サービス合戦が中心だった。

  2キロまでの初乗り運賃が500円のタクシーを運行するのは、横浜市港北区の「ワンコインタクシー」(金丸三雄社長)。横浜、川崎、横須賀、三浦の4市で、中型車10台を先月2日から走らせている。関東運輸局によると、「ワンコイン」は首都圏では都内の事業者に続いて2番目、県内では初という。

  この地域での中型車の初乗り運賃は、個人タクシーと福祉限定車を除けば660円が一般的。その後、288メートル走行するか、または1分45秒経過するごとに80円加算される。しかし、同社の運賃は初乗り以降も238メートル、または1分半ごとに50円という。

  「毎日病院に通うというお年寄りのリピーターが多い。予約だけで日に20件ほど入る日もある」と金丸社長。「コスト的には厳しく満面の笑みとはいかない」と言いながらも業績は好調で、今月から5台増やした。

  ただし、ワンコインに対する関東運輸局の認可は半年間の期限付きだ。安い料金が利用者の混乱や業界内の不当な競争を招いていないかどうか審査するのが狙い。現在のところ、県内でワンコインを追随する動きは出ておらず、特にトラブルも起きていないという。

  ただ、県タクシー協会は「労働集約型のタクシー事業での安易な値下げ合戦は従業員の質を低下させ、サービス面の軽視につながる恐れがある」として警戒感を強めている。

(10/7)

http://mytown.asahi.com/kanagawa/news01.asp?kiji=4617