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2003年10月04日(土) 13時32分

<輸血感染死>「院内感染の可能性ない」 大阪・済生会吹田病院毎日新聞

 食中毒を起こす細菌「エルシニア・エンテロコリチカ」混入の疑いがある輸血を受けた女性患者が急死した問題で、患者が入院していた大阪府吹田市の済生会吹田病院が4日会見し、「院内での感染の可能性は考えられず、日本赤十字社からの血液製剤が汚染されていたと推定している」と説明した。

 病院によると、女性患者は65歳で、足の骨折の手術を受けるために先月22日午前に輸血を受けた。その約1時間後、ショック症状に陥り、集中治療室で治療したが、多機能不全状態となり、3日後の同月25日午前、敗血症で死亡した。血液に細菌が混入する敗血症の典型的な症状を示していたという。病院は同日、日赤大阪府支部と府警吹田署に届けた。

 会見で安野洋一病院長は「輸血前に製剤の色や固さなどを確認したが、異常は見られなかった。院内の事故調査委員会で検証したが、ミスがあったとは考えられない」と話した。 

 ■菌、輸血の際の検査対象外 日赤

 日赤血液事業部によると、エルシニア・エンテロコリチカによる輸血用血液の汚染は国内では過去に2回あったが、いずれも医療機関が黒色などの変色に気づき、廃棄されたという。この菌はゆっくり増殖するため、日赤は8年前に赤血球の保存・有効期限を42日から21日に短縮し、汚染の可能性を減らした。エイズやB型肝炎などのウイルスとは異なり、この菌は輸血の際の検査対象とはなっていない。今回使用された血液は9月10日に献血されており、採血後12日後だった。

 日赤は「病院とは別に原因を特定するため、残されていた凍結血漿(けっしょう)の細菌検査を外部に依頼するなどして調査を進めている。結果が判明するには2週間以上かかる」(同部)と話している。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031004-00001035-mai-soci