2003年10月03日(金) 01時28分

人工呼吸管を食道に誤挿入、肺炎患者が死亡（読売新聞）

　横浜市立市民病院（横浜市保土ヶ谷区）で、５０歳代の男性肺炎患者が人工呼吸の管を誤って食道に挿入され、その後、死亡していたことが２日、わかった。

　市では、民間病院から緊急搬送された時から誤挿管されていたとみており、直接の死因は嚥下性肺炎だが、搬送後の治療でミスを見抜けなかった過失があり、「死期を早めたことは否定できない」（渡辺古志郎副病院長）としている。

　横浜市衛生局によると、男性患者は９月３０日午後７時ごろ、同市磯子区の民間病院から市民病院に救急搬送された。既に人工呼吸の管を挿入され、重度の呼吸不全、肺炎と診断された。Ｘ線写真で管の位置を確認したが、この時点では食道に入っていることは分からなかったという。

　しかし、翌１０月１日午前１０時半ごろ、心臓が停止。心臓マッサージをしたところ、管から胃の内容物が出てきたことから、食道への誤挿管が判明。すぐに気管へ再挿管したが、午前１１時４０分に死亡が確認されたという。

　これに対し、男性患者を送り出した民間病院側は「きちんと気管に挿管しており、当院の医療措置に問題はなかった」としている。（読売新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031002-00000513-yom-soci