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2003年10月03日(金) 00時26分

署名活動の受任者名簿、公開した市に賠償命令 松山地裁朝日新聞

 住民投票条例の制定を求めて署名を集めた市民(受任者)の名簿を、愛媛県大洲市が情報公開条例に基づいて公開したのはプライバシーの侵害にあたるとして、市民193人が同市と桝田与一市長を相手に、1人当たり10万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が2日、松山地裁であった。坂倉充信裁判長は「プライバシー権を犠牲にしてまで名簿を開示する公益性はない」として、受任者でない6人を除く187人に各5万円を支払うよう市に命じた。市長への請求は退けた。

 受任者は、地方自治法に基づく直接請求の際、署名の収集を代表者から委任された住民のこと。その名簿公開をめぐる訴訟で司法判断が示されたのは初めて。

 判決によると、国が計画している山鳥坂ダム建設の賛否を問う住民投票条例の制定を求め、受任者1559人が01年9月上旬から1カ月間、署名活動をした。署名簿の7日間の縦覧期間が過ぎた後の昨年1月、市民から受任者の名前、住所、生年月日が記された名簿の公開請求があり、市はコピーを渡した。

 訴訟で市側は、受任者が集めた署名簿は縦覧され、受任者名もそこに記載されていることなどから「受任者は自らプライバシー権を放棄している」と主張した。

 判決は、受任者の名簿自体を閲覧させる義務規定はない▽署名簿は縦覧されるが、その期間や方法などからすれば、受任者情報が社会一般に公開されたとはいえない▽受任者情報が公開されれば、署名活動が委縮し、住民による直接請求権の行使全般が困難になる——などと指摘し、原告側の主張をほぼ認めた。

 西嶋吉光・原告弁護団長は「受任者名簿にプライバシー権を認め、直接請求による住民自治制度を守る先例になる」と評価した。

 桝田市長は「納得しがたい判決。判決文の内容を精査し、代理人とも相談して控訴を含めた検討をしたい」とのコメントを出した。

(10/03 00:25)

http://www.asahi.com/national/update/1003/002.html