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2003年10月03日(金) 03時08分

<食品表示違反>絶えないアレルギー被害相談毎日新聞

 アレルギー物質を含む原材料を使った食品に表示を義務付けた食品衛生法の施行(昨年4月)以降も、国民生活センターへの被害相談は後を絶たない。「被害はなかったが、消費者の命にかかわる問題」として警視庁がプリマハム(東京都品川区)などを同法違反容疑で書類送検した事件を機に、食物アレルギーの子供を抱える父母らからは企業モラルの向上を訴える声が上がっている。

 同センターによると、実際にアレルギー被害にあった相談件数は00年度60件、01年度に68件あり、表示が義務付けられた02年度は112件とほぼ倍増した。今年度も今月2日までに28件の相談があった。

 表示がなかったためアレルギー症状が出たケースとして▽小麦アレルギーの子供がビーフンを食べて重篤な症状になった▽カップラーメンを食べたそばアレルギーの子供がショックを起こした▽卵、乳アレルギーの子供がロースハムを食べて口の周りに発しんが出た——などの相談が寄せられているという。

 一方、厚生労働省などによると、プリマの不正表示が発覚した今年2月以降、食品メーカーがアレルギー物質の表示違反を報告し、商品を自主回収するケースが計16件に上った。製造委託した流通大手「イオン」がプリマハムを告発したことで各メーカーに申告を促したとみられる。

 食物アレルギーの子を持つ親の会代表・武内澄子さんは「企業側の意識はまだ低く、制度の情報が浸透していないのが現実だ。プリマハム事件を契機に、各メーカーが命にかかわる深刻な問題だとの認識をさらに深めてほしい」と話している。【田中義宏】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031003-00000127-mai-soci