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2003年10月02日(木) 22時24分

気管チューブを食道に誤挿管、患者死亡 横浜朝日新聞

 横浜市の市立市民病院(福島恒男院長)で2日、50代の男性患者の気管チューブが誤って食道に挿管されていたのを、半日以上見逃す医療事故があったことが分かった。男性は9月30日に肺炎で別の民間病院から搬送され、翌日肺炎が原因で死亡した。市民病院は2日、「直接の原因ではないが、死期を早めた可能性がある」と謝罪した。

 誤挿管について市民病院は「搬送前にされた可能性がある」としたが、搬送前の民間病院は誤挿管を認めておらず、意見が食い違っている。

 市民病院によると、9月30日午後7時ごろ、県内の男性患者が呼吸困難を伴う肺炎で、同市磯子区の民間病院から救急搬送されてきた。患者には、空気を肺に送るポンプの付いた気管チューブが挿管されていた。担当医(39)が、ポンプを触ったり、X線撮影をして状況を確認したりしたが、その時は違和感は無かったという。

 翌日の1日午前10時半ごろ、患者は心肺停止状態に陥り、呼吸器科専門医(32)が蘇生措置を行ったところ、チューブから胃の内容物が出てきたため誤挿管に気づいたという。再挿入して心臓マッサージなどを施したが、患者は午前11時40分ごろ死亡した。県警は2日、司法解剖の結果、死因を肺炎と特定した。

 市民病院の福島院長は2日、記者会見し、「挿管したのはうちではないが、X線写真をよく見るなど誤挿管に気づく機会はあった。過失による医療事故で申し訳なく思う」と話した。

 民間病院は「チューブに空気を入れて肺が動くのを確認した。ミスはなかった」と主張している。

(10/02 22:03)

http://www.asahi.com/national/update/1002/037.html