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2003年10月01日(水) 03時04分

プリマハム、下請けの忠告無視 「卵表示」で売上減懸念朝日新聞

 アレルギー物質の卵を原材料に使いながら製品に表示しなかったとして、食品衛生法違反容疑で警視庁に摘発されたプリマハム(東京都品川区)が、製造を下請けさせた食品会社から「卵を表示しないのか」と再三にわたって問い合わせを受けたのに、これを無視していたことがわかった。

 プリマハム側は調べに「卵を表示するとアレルギーの人が買わなくなり、売り上げに響くと思った」と説明している。警視庁は「アレルギーで苦しむ人の深刻さを理解していないうえ、利益重視の体質が事件の背景にある」と指摘している。

 生活環境課の調べでは、製品は「トップバリュ アスパラベーコン巻」で、スーパー「ジャスコ」などを運営する「イオン」(千葉市)からの委託で98年に製造を始めた。プリマハムは実際の製造を総菜会社「かつ味食産」(静岡市)に委託、かつ味食産は「吉田ハム工場」(静岡県吉田町)からベーコンを仕入れていた。

 かつ味食産の社長(59)=食品衛生法違反容疑で書類送検=は02年1月、プリマハムの担当者に「(卵の)表示をどうするか」と聞いた。プリマハム側は「そのままでいい」と答えたという。

 食品衛生法の改正で同年4月、卵を含む5品目の表示が義務付けられた。その直後にも社長はプリマハムと表示をめぐる話をし、さらに吉田ハム工場製のベーコンの原材料を記した書類をファクスで送った。書類には卵白も明示されていたが、対応しなかったという。

 社長は朝日新聞の取材に「プリマ側の言う通りにやった。表示義務違反とわかっていたが、断ると仕事ができなくなる。自分も悪いが、やらせた彼らも悪い」と話した。

 一方、プリマハムは02年10月、イオンからの問い合わせに「アレルギー物質は使っていない」と虚偽の報告をしていた。イオンがプリマ側に原材料の内訳を示す文書の提出を求めたところ、卵の記載はなかったという。(10/01 03:03)

http://www.asahi.com/national/update/1001/006.html