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食肉・加工食品会社「プリマハム」（東京都品川区）がアレルギー原因物質の卵を原材料に使いながら製品に表示せずに販売した事件で、警視庁は３０日、プリマハムなど法人３社と、プリマハムの営業品質管理部長（４９）や同部員２人ら３社の計６人を、食品衛生法（表示基準）違反の疑いで書類送検した。
プリマハムのほかに送検された法人と個人は、同社から製造を請け負った総菜会社「かつ味食産」（静岡市）、同社長（５９）と営業製造管理部長（４９）、かつ味食産にベーコンを販売した「吉田ハム工場」（静岡県吉田町）と同社長（５９）。
生活環境課などの調べでは、プリマハム品質保証本部営業品質管理部の部長と課長（４２）、係長（３４）の３人は共謀して、０２年４月下旬から今年１月末にかけて、スーパー「ジャスコ」などを運営する「イオン」（千葉市）から製造を委託された「トップバリュ アスパラベーコン巻」について、原材料のベーコンにアレルギー物質の卵が含まれていることを知りながら、製品の原材料表示欄に卵を表示せず、約４２万４３００パックをイオン側に販売した疑い。
かつ味食産と吉田ハム工場は、ベーコンに卵が含まれていることを知りつつ、製品に表示せずにそれぞれプリマハムとかつ味食産に売ったとされる。この製品は９８年から製造、０２年４月には卵や小麦などアレルギー物質５品目の原材料表示が法的に義務付けられた。
食品加工業者によると、ベーコンの製造段階で卵を使うと豚肉同士を容易につなげるうえ、舌触りが滑らかになるという。
プリマハム側は調べに対し「卵入りのベーコンで作った製品が人気だったので、卵を抜くと売り上げが落ちると考えた」「（表示義務違反で）販売済みの製品を回収するのは手間だと思った」と話したという。
表示義務化を３カ月後に控えた０２年１月、かつ味食産の社長が、表示を始めるかどうか尋ねると、プリマの担当者は「そのままでいい」と答えていたという。
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プリマハムは３０日、「大変ご心配をかけおわび申し上げます。表示チェック体制を見直し、再発防止に万全を期しています。商品表示を改善し、アレルギー表示を重視した表示内容に変更しました。品質チェック体制の強化を図っており、とりわけ生産委託先の品質管理レベルの向上に向けた取り組みを行っています」とのコメントを出した。
(09/30 11:36)