2003年09月30日(火) 07時17分

アレルギー原因物質表示せず販売、プリマハムを立件へ（読売新聞）

　プリマハム（東京都品川区）がアレルギー原因物質の卵白を表示せずに製品を販売していた事件で、警視庁生活環境課は、同社と、同社営業品質管理部の幹部ら数人を食品衛生法（表示義務）違反容疑で立件する方針を決めた。

　昨年４月の同法改正で、アレルギーを起こす可能性がある成分の表示が義務付けられたが、この規定違反での立件は全国で初めて。

　調べによると、プリマハムと幹部らは昨年４月から今年１月までの間、「アスパラベーコン巻」に使われるベーコンに、一部の人がアレルギーを起こす可能性のある卵白の成分が含まれていたことを知りながら表示せず、大手スーパー「ジャスコ」などを展開するイオンの子会社に、計４７万パックを販売した疑い。

　イオンは今年１月、ブランド商品「トップバリュアスパラベーコン巻」の自主検査を行った際、ベーコンに卵白が使われていたことが発覚。イオンは３月、この製品を納入していたプリマハムを食品衛生法違反で警視庁に告発し、警視庁は６月、プリマハム本社などを捜索していた。イオンによると、イオンはこの製品を、ジャスコなどで販売したが、これまでに、アレルギー発症に結びつくような直接的な被害は寄せられていないという。

　プリマハムは今年２月に出したコメントで、「卵白が使われていることに気付かなかった」としていた。だが警視庁は、押収資料などから、プリマハムが、ベーコンに卵白が使用されていることを知りながら、イオンに伝えていなかった疑いが強いと判断した。（読売新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030930-00000301-yom-soci