2003年09月29日(月) 13時32分

全青司：金利過払い返還求め全国各地で提訴（毎日新聞）

　司法書士の有志で作る「全国青年司法書士協議会（全青司）」は２９日、利息制限法の規定を超える金利を取り立てられたとして、大阪や福岡など２５都道府県の主婦ら約５００人が、全国各地の地裁や簡裁に提訴したことを明らかにした。消費者金融などに、払い過ぎとなった金額の返還や損害賠償として総額約６億円の支払いを求めている。

　今年４月の改正司法書士法施行で、簡裁での民事訴訟の代理権を獲得した司法書士たちによる初めての試み。原告のうち約３００人分は新制度を利用して、司法書士が簡裁に提訴した。残る約２００人は、司法書士が書面などを作成し、本人が各地裁に提訴した。

　利息制限法は貸出金額に応じて１５〜２０％と上限金利を定めているが、同法に違反しても刑事罰はない。このため、原告らは罰則がある出資法の上限金利２９．２％に近い金利を要求され、約５億８０００万円分が過払いになった。原告らは同額分の返還と１０００万円余の損害賠償を求めている。

　会見した全青司の盛岡登志夫会長は「今後とも、街の法律家として紛争解決のため弱者擁護に全力を尽くしていきたい」と話している。【井崎憲】

［毎日新聞９月２９日］ ( 2003-09-29-13:32 )

http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20030929k0000e040061000c.html