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2003年09月29日(月) 12時19分

中央線不通の原因は“電気配線ミス”読売新聞

 JR中央線の高架化に伴う線路切り替え工事で28日未明に発生した5か所のポイント故障について、JR東日本は29日、すべて作業員の電気配線ミスが原因だった、と発表した。

 東京・三鷹—立川駅間が8時間にわたって不通になり、18万人に影響した大規模な運休は、「人災」によるものだった。

 JRによると、故障した5か所のポイントはいずれも武蔵小金井駅付近で、切り替え方向を駅に知らせる信号が正常に作動しなかった。このため、本線側に固定する応急措置をして28日午後から列車を運行できるようにした。終電後、改めて原因を調べたところ、ポイントを制御する機器内で配線ミスが見つかったという。

 このポイント故障は28日午前3時半前に発生し、工事終了が大幅に遅れる原因になった。JRの工事対策本部は5時間にわたって原因究明に当たったが、機器内の異常は発見できなかった。機器は線路脇や線路にあったが、JRは「別方向からの原因調査に追われ、この機器まで全く手が回らなかった」と説明している。

 JRは1900人の作業員を投入する大工事にもかかわらず、全員を集めての工事リハーサルを行わず、責任者も部長より1つ下の部次長クラスが務めていたが、こうした危機管理の甘さが、単純作業ミスの発覚時にさらなる混乱を招いたとみられている。

 また、工事の延長を最大1時間までしか見込んでいなかった。このため、車両を確保できずに代替輸送機関の臨時バス運行を打ち切らざるを得ず、不手際が目立った。

          ◇

 一方、国土交通省は今回の中央線工事を巡る不手際について、JR東日本から直接事情を聞くことを決めた。同省関東運輸局が29日午後、作業ミスの起きた状況と原因、振り替え輸送の対応などについて同社担当者らに説明を求める。

 同省では、再開前に代行輸送のバスを打ち切るなど、対応に不十分な点があって影響が拡大した点を重視しており、トラブルの原因解明だけではなく、代替輸送手段の確保や乗客への周知方法など、トラブル発生後の対応についても説明を求める。

 そのうえで、同社に対して再発防止に向けた指導などを検討する。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030929-00000004-yom-soci