悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2003年09月26日(金) 00時00分

ウィンドウズ、トロンで新OS共同開発 次世代情報家電MS巻き返しへ 東京新聞

 米マイクロソフトの古川亨副社長と、国産の基本ソフト(OS)「トロン」の開発者の坂村健・東大教授が二十五日、記者会見し、マイクロソフトのOS「ウィンドウズ」と「トロン」を組み合わせ、情報家電向けの新しいOSを共同開発すると発表した。これによりパソコン用OSで世界標準となったマイクロソフトは、出遅れていた情報家電分野へも本格参入することになった。

 構想では、同社の携帯端末用OS「ウィンドウズCE」のプログラムを一部変更。トロンを発展させ、ネットワーク機器やデジタル家電向けの標準基盤として開発が進められている「T−エンジン」と連動させる。これにより両OSが連携し、テレビ画面上でのインターネット閲覧が容易になるなどのメリットが考えられる。

 マイクロソフトが自社以外の仕様に合わせてOSを修正するのは、創業以来初めて。パソコン向けでは圧倒的シェアを持つ同社だが、家電分野のウィンドウズの参入はカーナビなど限定的で、トロンの後塵(こうじん)を拝した格好となっている。

 今後の「どこでもインターネットに接続できるユビキタス社会」では、情報網に接続した家電やAV機器が中心になるとされる。このため情報家電分野でもウィンドウズを普及させたいマイクロソフトとしては、「組み込み型OS」で世界一の利用実績を持つトロンと関係を敵対から協力関係に改めることとなった。

 坂村教授は「ユビキタス時代はばく大なソフトウエアがいる。これまで製造されたソフトを有効活用するために開発者が協力することが必要だ」と強調した。

<メモ>

 トロン 国産の基本ソフト(OS)で、日本語処理能力に優れ、インターネットとの相性が良いことが特徴。ウィンドウズより計算速度が速く、機械同士の制御能力に優れることから「リアルタイムOS」と呼ばれる。自動車の電気系統から携帯電話、家電まで、組み込み型OSの分野では、市場占有率(シェア)60%を占める。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/kei/20030926/mng_____kei_____007.shtml