2003年09月26日(金) 12時39分

小泉首相の「おかしい人」発言訴訟、請求を棄却（読売新聞）

　小泉首相の靖国神社参拝は憲法違反として大阪など３地裁に違憲確認などを求める訴訟を起こした原告らについて、小泉首相が「おかしい人がいるもんだ」などと発言したのは名誉棄損に当たるなどとして、原告らのうち４５人が国と小泉首相に計２２５万円の損害賠償と謝罪広告を求めた訴訟の判決が２６日、大阪地裁であった。

　角隆博裁判長は「主観的な意見、感想を表明したに過ぎないもので、原告らの名誉を棄損するものではない」として請求を棄却した。

　判決によると、原告らを含む約９００人は、２００１年８月の小泉首相の靖国神社参拝を巡り、同年１１月１日、首相と国、靖国神社を相手取り、大阪、松山、福岡の各地裁に提訴。報道陣からコメントを求められた首相は「話にならんね。世の中おかしい人たちがいるもんだ」などと語った。

　角裁判長は判決理由で「首相という公的な立場にある者の発言としては、配慮に欠ける点があったことは否定できない」としながらも、「原告らの名誉感情を不当に害し、社会通念上、是認し得ないものとまでは認められない」と述べた。（読売新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030926-00000203-yom-soci