2003年09月26日(金) 00時00分

通学路防犯カメラの設計費削除 一志町議会で補正予算案を修正可決 （東京新聞）

　一志町が、町内の全小・中学校の通学路に防犯カメラを設置しようと町議会九月定例会に提案した設計費など千六百二十万円が、二十五日の本会議で議員提案で修正削除された。上程された補正予算案は、この設計費を除いて可決された。県によると、県内の市町村で予算案が修正可決されるのは珍しいという。　（紙山　直泰）

　一志町によると、通学路への防犯カメラの設置計画は、昨夏に町内の小学校周辺で児童に声を掛ける不審者が出没したのをきっかけに持ち上がった。町内の四小学校と一中学校の通学路に計三十六台の防犯カメラを設置するため、設計費などを盛った補正予算案を上程した。

　町は、二十四日の町議会全員協議会で議員に予算案の内容を説明したところ、議員から「防犯カメラ設置の設計費に予算がかかりすぎているのでは」と疑問の声が出た。前山禮三町長は「予算執行の際は事前に議会の了解を得るので、予算案を通してほしい」と述べたが、議会側の了解が得られなかった。

　定例会最終日の二十五日の本会議では、松岡成直議員（無所属）ら三議員が設計費などの削除を求める修正案を提案。全会一致で可決された。松岡氏は「防犯カメラは必要だと思うが、根拠があいまいな予算案は認められない」と話している。一方、町側は「今後、あらためて防犯カメラ設置の予算案を提案したい」としている。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/mie/20030926/lcl_____mie_____005.shtml