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2003年09月25日(木) 00時00分

借金返済で“体張る” 交通事故保険金詐欺グループ 東京新聞

 故意に交通事故を起こして保険金をだまし取る詐欺グループの実態が明らかになった。県警は二十四日、診療をせずに保険金をだまし取った詐欺の疑いで横浜市鶴見区本町通二、柔道整復師佐藤吉弘容疑者(43)を逮捕、グループの全容を解明した。グループが起こす交通事故は、綿密に計画され、警察や保険会社も見破るのが困難だった。メンバーの多くが、借金返済に窮したことなどからグループに参加、実際にけがもしており、“体を張った”詐欺だった。

 県警によると、グループが起こした人身六件、物損二件の計八件の交通事故のうち、七件が停止車両への追突事故。この場合、保険会社は過失割合をほぼ全面的に、追突した側に責任があるとすることが多く、追突された側は保険金を請求しやすいという。

 また事故現場に選んだ場所は、五件が首都高速の出口付近だった。メンバーは調べに対し、「一般道に出る前に一時停止するので、追突しやすい」と説明したという。また故意と見破られないため、“加害者役”は時速七十キロ前後で追突。中には、衝撃で失神したメンバーもいたという。

 メンバーのほとんどは借金返済のために参加したという。被害者役は人身事故で三十万円、物損事故で十万円の“参加費”を、主犯格の中古車販売業藤岡勝正被告(30)=横浜市磯子区洋光台二=に支払い、修理代や通院費、休業補償などを、それぞれが加入する保険会社から受け取った。一度の事故で計六百八十五万円を得た者もいた。

 一方で加害者役は、刑事処分や行政処分を受けるため割に合わず、藤岡被告は調べに対し「探すのは大変だった」と供述。埋め合わせに“参加費”の分配を約束したが、実際には支払わなかったという。 (清水 俊介)


http://www.tokyo-np.co.jp/00/kgw/20030925/lcl_____kgw_____001.shtml