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2003年09月25日(木) 03時44分

トロンとウィンドウズが「和解」 ネット家電基盤で提携産経新聞

 米マイクロソフト(MS)の古川享副社長と、和製基本ソフト(OS)「TRON(トロン)」を推進する東大の坂村健教授は二十五日、いつでもどこでもコンピューターやネットワークが使える「ユビキタス社会」の基盤形成を狙い、ネットワーク情報家電向けOS分野で共同プロジェクトを推進することで合意した、と正式発表した。

 具体的には、トロンが組み込まれたネットワーク機器やデジタル家電向けの標準基盤として開発が進められている「T−エンジン」上で、MSが提供するネット情報家電向け基盤の「ウィンドウズCE・ドット・ネット」を動作させる環境の実現を目指し、仕様の策定を共同で進める。

 パソコン向けOSでは世界で圧倒的なシェア(占有率)を持つウィンドウズと、産業用機器のほか、家電や携帯電話など身の回りで使う製品向けの「組み込み型OS」の分野で世界一の利用実績を持つトロンは長年のライバルとして対立構造が指摘されてきた。

 坂村教授と古川副社長は、記者会見冒頭の握手で両者の“歴史的和解”を演出。これにより、ユビキタス社会を支える各種機器向け基盤の標準化が世界規模で一気に進展する可能性が強まった。

 MSは、坂村教授が会長を務めるトロンの推進団体「T−エンジンフォーラム」に幹事会員として入会し、共同開発を開始。十二月のトロン展示会で成果を発表する。

 坂村教授は「ユビキタス時代は一社だけでやるのは不可能。この協力係は世界の関連産業にとって有意義」と強調。古川副社長も「双方が持つ強みを生かした世界に貢献できる新しいオープンな環境を通じ、来るべき時代の社会基盤実現に貢献したい」と述べた。

http://www.sankei.co.jp/news/030925/0925kei049.htm