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2003年09月25日(木) 07時03分

履歴追跡とバーコード管理 カキ偽装をWブロック 宮城河北新報

 偽装防止へ念には念を—。宮城県漁協組合連合会(木村稔会長)は24日、仙台市青葉区のホテルで宮城産カキの販売業者を集めた会合を開き、偽装防止策としてバーコードによる生産・流通データ管理システムを新たに導入する計画を明らかにした。生産から販売までの履歴を追跡できるトレーサビリティーシステム(TS)も本格導入されるが、いずれも全国のカキ業界で初めての取り組み。昨年発覚した韓国産カキの宮城産への偽装問題を受け、再生を懸けた2年目の出荷シーズンが29日に始まる。

 バーコードは生産者の出荷段階に使われるカキ容器に添付。出荷時に生産組合名、処理場、生産者名を入力し、県漁連が荷受け後に生産日、数量、買い付けした仲買業者、販売先の情報を付加する。十数けたのID番号が付けられ、バーコードを検索すれば、生産・流通ルートを確認できる。
 容器から空けられたむき身は、パック詰め時にTSのラベルが張られるため、バーコード管理システムとTSを併用することで、生産から販売までのすべてのデータ管理が可能になるという。

 容器は昨シーズン、混入、偽装を防ぐため、開封後の再使用が不可能な透明な完全密閉型に変更されており、ハード、ソフト両面で偽装防止策が施された形だ。
 県漁連は電子入札も導入する。入札場にコンピューターを配置し、仲買業者の値決めに要する時間は従来の札入れ方式より1時間ほどスピードアップが可能になる。「宮城産の主流は生食用で、鮮度が生命線。より生きのいいカキを出荷できる」と県漁連幹部。

 この日の会合は「2003『みやぎのかき』新たなる飛躍に向けて」と銘打って開かれ、販売業者60人が集まった。浅野史郎知事も出席し、「偽装問題を教訓にさまざまな偽装防止の手を打った。自信を持ってカキを届けられる仕組みが整った」と、安全性を懸命にアピール。県漁連の木村会長は「再生元年の昨シーズン、偽装は一切なかった。偽装は撲滅されたと宣言できる」と再発防止を約束した。
 一方で一部販売業者は「偽装はないと信じているが、防止対策を消費者にどう説明し理解を得るかだ」とPR方法に注文を付けた。
[河北新報 2003年09月25日](河北新報)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030925-00000009-khk-toh