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2003年09月24日(水) 23時46分

冬と夏の予報、スパコン使い的中率5割めざす 気象庁朝日新聞

 気象庁は、毎年2回発表している冬と夏の予報を、スーパーコンピューターを活用した方法に切り替える。これまでは過去約50年間の天気図を参考に予報してきたが、的中率が約41%と芳しくないためだ。25日にはスパコンを活用した初めての冬の予報が発表される。同庁は「的中率5割を目指したい」と意気込んでいる。

 冬と夏の予報は、それぞれ5〜6カ月前に発表されている。平均気温が「平年より高い」のか「並み」なのか「低い」のかのほか、梅雨の雨量や降雪量などを予報する。元々、東北地方の冷夏を予想するために始まっており、農業関係者にとっては注目の予報。しかし、予報時期が約半年も先のため、予報が最も難しいとされる。

 これまでの予報は、過去約50年間の天気図から似ている年を参考にするなどして出していた。同庁が検証したところ、これだと01年までの14年間の的中率はわずか37%。「高い」か「並み」か「低い」のか。当てずっぽうでも3分の1の33%は当たる確率なのに、だ。これに予報官が経験に基づいた判断を加えて発表するため、実際の的中率は41%と何とか4割を維持していたのが実情だった。

 スパコンを活用すれば的中率は上がるのだろうか。

 実は「1カ月予報」では96年3月から、「3カ月予報」では今年3月から導入済みだ。世界約4000〜5000都市の気温、湿度、風向や気象衛星のデータを入力して算出しており、同庁によると、いずれの予報も的中率は約10ポイント上がったという。

 同庁は、冬と夏の予報での導入を目指して実験を繰り返した結果、45%まで的中率が上がる見込みになったという。これに予報官の分析を加え、的中率5割を当面の目標に掲げる。

 冬と夏の予報では、世界各地のデータに、海面の水温なども入力。スパコンでも6日かかるという膨大な計算だ。

 同庁は「25日発表のこの冬の予報は、いい線行くと思います」と話している。

(09/24 23:46)

http://www.asahi.com/science/update/0924/004.html