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2003年09月22日(月) 00時00分

じゃばらにヒスタミン放出抑制効果朝日新聞・

 北山村でしか栽培されていない柑橘類(かんきつるい)「じゃばら」に、花粉症などのアレルギーの原因になるヒスタミンの放出を抑制する効果があることが、県工業技術センターでのラットを使った研究で分かった。インターネットなどを通じて「口コミ」で広がっていた評判が、科学的に裏付けられたことに、地元は胸をなで下ろしている。

 じゃばらの果実は、ユズやカボスに似た風味がある。しかも果汁が多く、種がないのが特長。ジュースやポン酢、ジャムなどに加工した特産品が人気を集めている。

 「花粉症に効く」という声は数年前から村に寄せられ始め、01、02年にインターネットのショッピングモール「楽天」で計3千人を対象にモニター調査をした結果、回答者の半数以上が「鼻水が治まった」「即効性がある」などと答えた。県工業技術センターは02年に同村から果汁や果実の提供を受け、ラットを使った研究を続けてきた。

 花粉症などのアレルギー症状は、刺激についての情報を伝えるヒスタミンが細胞から異常に放出されることが原因となって、皮膚や粘膜に炎症を起こすとされる。同センターは、こうした現象が起きやすい状態にしたラットの細胞に、じゃばらの果汁や果皮から抽出した成分を振りかけて、変化を調べた。

 その結果、1ppm(ppmは100万分の1)の割合で、じゃばら果汁や果皮の成分を加えた細胞のヒスタミン放出量は、何もしなかった場合の50%程度に抑えられたことが分かった。

 同センターの尾崎嘉彦主査研究員は「人体での効能が証明されたわけではないが、試験管での実験段階では、効能は明らかだ」としており、今後は、有効成分の特定や動物が食品として摂取した場合の効能についての実験を進める方針。

 北山村地域振興課の池上輝幸さんは「花粉症に効くという評判が高まっている中で、期待通りの結果が出て安心した。これで胸を張って特産品のすばらしさをPRできる」と話している。

 同村では、11月以降に収穫する果実や果汁の購入予約を10月1日から受け付ける。問い合わせは村販売センター(0735・49・2037)へ。

(9/22)

http://mytown.asahi.com/wakayama/news02.asp?kiji=1547