2003年09月20日(土) 11時17分
マイクロソフトからの警告装うウイルス拡大(読売新聞)
【シリコンバレー=館林牧子】ソフトウェア世界最大手のマイクロソフト社からの警告を装ったコンピューターウイルスが19日までに見つかった。
類似ウイルスは過去にも存在したが、ここまで精巧に模倣したものは初めて。同社の基本ソフト「ウィンドウズ」を攻撃する「MSブラスト」(別名ブラスター)の被害を受け、ウイルス対策に敏感になっているパソコン利用者の心理を逆手に世界的に感染を広げている。
「スウェン」などと命名された新ウイルスは18日から19日にかけ急激に被害が拡大。米電子メールセキュリティ会社メッセージラブスなどによると、世界84か国で3万5000以上のウイルスを検出した。被害の約9割は個人所有のパソコンで、マ社が警告文を発表しているウェブサイトにそっくりのデザインの電子メールなどを介して広がっている。
いったんウイルスがコンピューターに侵入すると、マ社の修正ソフトの導入時と同じような質問が自動的に表示され、「はい」と答えても「いいえ」と答えても結局は感染。ウイルス駆除ソフトや侵入防止システムが作動しなくなるなどの被害をもたらす。
たび重なるウイルスの被害にマ社では、ソフトの欠陥を見つけ次第インターネット上で公表し、修正ソフトの導入を呼びかけてきたが、電子メールでの配布はしていないという。(読売新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030920-00000003-yom-soci