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2003年09月19日(金) 00時00分

品川区、学童保育閉鎖へ朝日新聞・

 品川区は来年4月から段階的に、「学童保育クラブ」を閉鎖し、学校での放課後事業「すまいるスクール」に統合する。同種の制度を併存させることは効率や子どもの育成の面で不利益が多いと判断したという。区側は「すまいる」ならば留守宅の低学年だけでなく、全児童を対象にできることから「メリットは大きい」としている。これに対し、一部の親からは不安の声も上がっている。

「すまいる」は、今月末で区内の小学校40校の約半分、19校に整備される。これらの小学校の生徒が通う9の学童保育を今年度末に閉鎖し、来春からは「すまいる」を利用してもらうという。残りの29の学童保育も、すまいるの開設に合わせて順次、閉鎖していく。すまいるは、早ければ05年度中にほぼ整備できる見込みだ。

 学童保育で預かる対象は、親が仕事をしていて放課後に自宅が留守になってしまう小学3年生までの児童。預かるのは午後6時まで。一方、「すまいる」は、「遊び、学ぶ場」で、その学校に登校している全児童が対象。午後5時までだが、事情がある子は6時まで居られる。

 今回の統合について区児童課は「時間帯も内容もほぼ同じなので再編成し、『すまいる』に一本化することにした。対象児童が広がって拡充になるし、定員超過で入れない子もいなくなる。学校内だから移動も不要で安全も確保できる」とメリットを強調する。

 一方、親からは不安の声や要望も上がっている。

 保護者の会など11団体は18日、「関係者が参画する運営委員会などを作り、それぞれのすまいるで柔軟に運営できるようにしてほしい」「安全確保は保護者らと連携する十分な配慮を」などの請願を区議会に出した。

 また、品川区学童保育連絡協議会は区長あてに「役割が違うので学童保育をなくさないで」「利用者や関係者の意見も十分聞いて」と要望。

 13日には集会を開き、「すまいるは子どもが来なかった場合の連絡がないので安全の面で不安」「大勢の子が押し寄せたら今の人員配置では対応できないはず」「『おやつ』がなくなるのは子どもにとって良くない」といった意見が出された。

 区児童課は「低学年の安全確認は希望があればするし、学年によって時間差があるので今の人員で足りると見ているが、親御さんの不安な気持ちも理解できる。あと半年の移行期間に不安を解消できるように努力したい」としている。
(9/19)

http://mytown.asahi.com/tokyo/news02.asp?kiji=2470