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2003年09月19日(金) 15時13分

<コメ偽装>冷夏で偽ブランド米警戒 全国一斉検査へ 農水省毎日新聞

 冷夏の影響で銘柄米が不足し、偽ブランド米が出回る可能性が高いとして、農水省は19日、産地などの偽装表示を防止するため、全国一斉に立ち入り検査を実施する方針を固めた。近年、消費者のブランド米志向が強まる中で、偽装表示のコメが出回っている。同省は、消費者保護のため先手を打って、検査は「抜き打ち」で行うという。

 検査は約2000人の職員を動員する異例の態勢で、新米が店頭に出そろう9月24日から12月中旬にかけ、全国約3200カ所の小売店と卸売店に対して実施する。各県と合同の抜き打ち検査に入るほか、検査職員が一般客を装って小売店で販売している銘柄米を購入し、銘柄の真偽を確認するDNA鑑定を行って偽ブランド米の流通を防止する。産地、銘柄を偽装表示して販売した場合は、JAS(日本農林規格)法違反に当たる。検査で偽装が判明すれば、業者名を公表する。

 同省は「政府備蓄米を市場に放出するため、93年のようなコメ不足はない」と話す。だが、自主流通米価格形成センターが12日に行った入札を見ると、千葉、滋賀産コシヒカリなど新米9銘柄が前年の初上場時を3〜5割上回る高値の落札となった。卸業者が品不足を恐れ、消費者が好むブランド米を早めに確保しようとしたため、高値落札が相次いだという。同省によると、今秋のこうしたコメ市場は、銘柄米不足に付け込んだ偽ブランド米が横行する可能性を十分に予想させるという。

 ブランド米の偽装は今年4月に、福岡県の小売業者が安い他県産の米を新潟産コシヒカリと偽って販売したほか、新潟県の農事組合法人が他県産のコシヒカリを「新潟産」と虚偽表示し、出荷停止処分を受けた。今月8日には、米国産の古米を混ぜた米を「福島県産コシヒカリ」と称して販売した同県の小売業者の前社長ら2人が、不正競争防止法違反(虚偽表示)容疑で同県警に逮捕されている。

 同省は今年7月、機構改革を行い消費者保護策に取り組む「消費・安全局」を新設した。一斉検査は、同省の消費者保護の姿勢をアピールする狙いと併せ、同局と地方農政事務所(旧食糧事務所)が主体となる。【早川健人】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030919-00001077-mai-soci