2003年09月17日(水) 14時46分

全国卸連取り扱いへ　ホルマリンフグ　「安全性を確認」（西日本新聞）

　長崎県内のトラフグ養殖業者が寄生虫駆除で禁止薬物のホルマリンを使用した問題で、水産物を取り扱う全国の中央卸売市場の中卸組合四十二団体で組織する全国水産物卸組合連合会（東京）は十七日、「安全性が確認できた」としてホルマリン使用のフグを取り扱う方針を明らかにした。

　ホルマリン使用フグについて、取り扱いに苦慮する傘下組織が多いことから、同連合会は全国的に統一した見解が必要と判断。八月末に長崎県や同県漁連、農水省、厚労省に対して、安全性や食用の適否などについて質問状を提出していた。

　その結果、今月に入って長崎県などからホルマリンの残留検査では検出限界値未満で、人体への影響について「食べても健康上問題ないレベル」との評価が出ているなどの回答を得た。

　また、養殖業者側がホルマリン使用フグに（１）ホルマリン使用履歴書の添付（２）個体識別のための胸ヒレのカット—などの自主ルールを設けたこともあり、同連合会は「ホルマリンを使用しているか否かをきちんと区別して消費者に提供していけば混乱は生じない」と判断した。

　ただ、卸売業界の一部には、天然フグへの影響などを懸念する声も残っているという。（西日本新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030917-00000070-nnp-kyu