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2003年09月17日(水) 18時09分

<ネット掲示板>発信者情報 中継プロバイダーに開示命令毎日新聞

 インターネットの掲示板に書き込みをした人の住所氏名の開示を、接続を中継したインターネットサービス会社に求めることが出来るかどうかが争われた訴訟で、東京地裁は17日、原告側の請求をほぼ認め、「DDIポケット」(東京都港区)に情報開示を命じた。井上哲男裁判長は「書き込みを中継しただけの接続業者(プロバイダー)でも、プロバイダー法の開示請求の対象になる」との初判断を示した。

 訴えていたのは、労働者派遣会社「羽田タートルサービス」(大田区)の顧問弁護士、久保健一郎さん。

 判決によると、久保弁護士は昨年12月〜今年1月、「最悪のアルバイト派遣羽田タートルサービス」と題する掲示板「2ちゃんねる」の書き込みで、「プロバイダーを脅迫して(発信者情報の)開示を求めた」などと中傷された。久保弁護士が掲示板の運営者に発信者情報の開示を求めたところ、インターネットサービス「PRIN」を経由したとの回答を得た。このため同サービスを運営するDDIポケットを相手取り提訴した。

 判決は開示対象には中継プロバイダーも含まれると認定し、「課金のために発信者の住所氏名を把握している中継プロバイダーを開示対象から外せば、被害救済の道を閉ざすことになりかねない」との見解を示した。そのうえで、11件の書き込みのうち「社会的地位を低下させる」と認定した9件の発信者に関する情報の開示を命じた。

 掲示板を巡っては、東京地裁が今年3月、運営するプロバイダーに発信者情報の開示を命じた。今回と同様のケースで、東京地裁は今年4月、「安易な拡張解釈は許されない」との見解を示し、請求を退けていた。【小林直】

 ▽DDIポケットの弁護士の話 判決文を検討したうえで、控訴するかどうか決めたい。

 ▽原告の久保弁護士の話 発信者が割り出せず悔しい思いをしてきた被害者を救済する道が開けた。ネット上は無法地帯。判決が秩序作りのきっかけになることを期待している。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030918-00000001-mai-soci