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2003年09月17日(水) 15時20分

<立てこもり>5日前、営業所長が注意 客の苦情相次ぎ毎日新聞

 名古屋市東区東大曽根町の名古屋大曽根第一生命ビルディング4階の「軽急便」名古屋支店で16日、人質を取って立てこもった男がビル4階を爆発、炎上させた事件で、焼死した別府昇容疑者(52)=殺人、放火などの容疑で捜査=が事件5日前、顧客からの苦情が目立つため同社営業所長から注意を受けていたことが17日分かった。別府容疑者は「そんなことはない」と反発、「仕事に区切りをつけて辞めようと思っている」と伝えたという。こうした仕事をめぐるやり取りから同社を逆恨みし、事件につながった可能性もあり、愛知県警も経緯を調べている。

 同社などによると、別府容疑者は今年1月に同社と契約を結び、3月から専業の個人事業主として配送業務を開始。ところが、無断欠勤や、顧客との配送の約束を守らないことがたびたびあり、顧客からの苦情はこれまで少なくとも5〜6件に上るという。他の事業主ならあっても1、2件といい、5カ月という短い期間での別府容疑者への苦情件数は「極めて多い」という。このため別府容疑者の売り上げは個人事業主の平均の半分しかない毎月15万〜20万円程度で9月はわずか約3万円だったという。

 苦情の多さについて、別府容疑者の所属する同社名古屋南営業所の所長(44)が今月に入って3回、別府容疑者と電話で連絡を取り、事件5日前の11日にも話していた。所長は「取引先を同乗させても道が分からなかったり、日曜日の配達を拒否していた。客から直接『(別府容疑者を)外してくれ』と言われたこともあった。『客あっての商売だから苦情があっては成立しにくい』と本人には言った」と話している。

 所長によると、別府容疑者は辞めたい理由を「売り上げが伸びないから」と説明。11日のやり取りでも感情的な言い合いにはならなかったというが、翌12日、別府容疑者が仕事を終えた後、連絡がつかなくなった。このため同営業所は事件のあった16日に再度、連絡を試みようとした矢先だったという。

 一方、愛知県警は17日、爆発によるけが人が2人増え、43人になったと発表した。いずれも一般人で軽傷という。

【樋岡徹也、加藤隆寛】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030917-00001065-mai-soci