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東京都江東区の東京港建材埠頭（ふとう）で１２日朝、遺体で見つかった男性は、住所不詳のフリーカメラマン染谷悟さん（３８）とわかった。染谷さんは東京・歌舞伎町の犯罪などをテーマにした本を出版したばかりだった。警視庁は、殺人・死体遺棄事件として東京水上署に捜査本部を設置した。
調べでは、背中の傷は８カ所で、着ていたＴシャツの上から刺されたとみられる。後頭部の２カ所が陥没骨折していた。死後２日から１週間ほどたっていた。
発見現場は、埠頭のセメント会社の近く。道路からこの会社の敷地を通り自由に岸壁まで出入りできるという。捜査本部は、犯人は別の場所で染谷さんを殺害し、鎖を巻き重しを付けて、現場近くの海に捨てたとみている。
染谷さんはフリーカメラマンの傍ら、「柏原蔵書（くらがき）」のペンネームでライターとしても活動。７月には、東京・新宿の犯罪や風俗の実態について紹介した「歌舞伎町アンダーグラウンド」を出版した。あとがきで「本を書いたことで歌舞伎町を敵に回してしまったかも知れない、外国人を中心にした取材の妨害が繰り返されている」と記していた。(09/12 23:07)