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三菱信託銀行は１０月から、インターネットを使った企業年金ビジネスに乗り出す。年金運用を受託している企業に対し、電子メールやホームページを通じて情報提供や相談業務を行う。コストをかけずに中小企業などに顧客基盤を広げるのが狙いだ。相次ぐ年金制度改正に伴い、企業が年金制度や運用先を見直す動きが広がることを見越して営業態勢を強化する。
１０月１日付で首都圏の年金営業部の態勢を再編成し、「ネット・コミュニケーション室」を新設する。１０人態勢でスタートし、年金運用を受託している企業に対し年金制度に関する情報を電子メールと専用ホームページで提供するほか、運用や制度変更に関する顧客からの相談は電子メールや電話で受ける。
従来は年金を受託している企業に担当行員が直接出向いて対応していたため、１人が担当できるのは４０〜５０社程度だった。同室では１人で約１００社担当できるようになる。サポート態勢が整うことで、従来は効率面から大企業に偏りがちだった年金受託の顧客基盤を、中堅・中小企業や支店がない地域にも広げる。
企業年金をめぐっては、現行の税制適格年金制度が９年後に廃止されることが決まっている一方、確定拠出型や確定給付型の新たな年金制度が０１〜０２年に導入されるなど制度変更の過渡期にあり、各企業に見直しの動きが広がっている。(09/12 07:44)