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2003年09月11日(木) 00時00分

「おれおれ詐欺」急増朝日新聞・

  「おれ、おれ。交通事故起こしたんだ。金を振り込んで」−−。孫や子どもを装い、高齢者などから金をだまし取る「おれおれ詐欺」の被害が県内でも多発している。県警のまとめでは5月からの4カ月あまりで64件、被害総額は約4700万円(9日現在)に上っている。県警は、不審な電話があったら必ず、本人かどうか確認するよう注意を呼びかけている。

  県警捜査2課などによると、主な手口は「おれ、おれ」と言って家族だと信じ込ませ、交通事故の示談金や借金、慰謝料などの名目で現金を要求。その日のうちに指定する口座に振り込むように伝えるという。5月に出始めた県内での被害は増加傾向で、8月だけで28件に上った。

  横浜市神奈川区内の70代の夫婦は8月19日に被害にあった。昼過ぎに男から「おれだよ」と電話があり、夫婦は次男と勘違いした。「150万を借りている。利子の50万を今日中に払わなければならない。代わりに払っておいてもらえないか。仕事が終わったら家に届ける」などと言われた。

  8月28日には横浜市金沢区内の女性(82)が被害にあった。女性は「おれだけど」という電話を孫と思いこんだ。「事故やっちゃった。免許証とりあげられちゃう。事故の相手の口座に60万円振り込んで」と言われ、振り込んだ。

  犯行形態には細部で異なる点もある。大半が男だが、女が娘や孫を装う場合もあり、注意が必要だ。県内ほぼ全域に被害が広がり、被害者の7割が70〜80歳代の高齢者に集中。一件あたりの被害額は5万円から220万円と幅広く、平均で約73万円となっている。

 「誰?」と質問/本人に確認−−県警が注意を呼びかけ

  実際には金を振り込まず、未遂に終わったケースも24件判明している。振り込む前に本人に連絡し、被害を防いだ例が多い。横浜市都筑区内の主婦(69)は、長男を名乗る男から「事故を起こした」と30万円を振り込むように頼まれた。「会社の人に代わって」と言うと電話は切れた。長男に確認し、詐欺だとわかったという。

  同課は▽不審な電話があったら必ず本人に確認する▽電話の相手には「誰か」と聞く▽高齢者がいる家庭では事件を話題にしておく−−などの対策を呼びかけている。

(9/11)

http://mytown.asahi.com/kanagawa/news02.asp?kiji=4528