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会社更生手続き中のデータ通信会社、クロスウェイブコミュニケーションズ（ＣＷＣ）の再建支援に、米投資会社リップルウッド・ホールディングスが名乗りをあげたことが９日明らかになった。リップルは国内固定電話３位の日本テレコム買収で日本の情報通信産業に参入し、ＮＴＴへの対抗を宣言している。企業向けデータ通信の技術力に定評があるＣＷＣをグループに加え、事業基盤強化を狙う戦略とみられる。
ＣＷＣの管財人は同日、再建支援企業の入札を締め切った。リップルを含め１０社程度が応募した模様だ。管財人側は今後、対象企業を３社程度に絞り込み、１カ月後をめどに支援企業を決める方向。リップルが最終的に選ばれるかは現時点では不透明だ。
ＣＷＣは、プロバイダー大手のインターネットイニシアティブ（ＩＩＪ）が自社技術を生かすため、通信回線を保有する会社として、トヨタ自動車、ソニーなどと９８年に設立。全国を専用網で結ぶ「広域ＬＡＮ」を生み出し、企業に代わってサーバーを管理するデータセンターも保有している。
リップルは８月、日本テレコム買収を発表したものの、売り上げが減少傾向にある固定電話だけで収益を維持していくのは難しく、データ通信部門の強化が課題になっている。一方、ＣＷＣの親会社に当たるＩＩＪは、ＮＴＴが第三者割当増資を引き受けて筆頭株主となる経営強化策を決めている。(09/10 07:41)