悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2003年09月09日(火) 00時00分

埼玉医大投与ミス 控訴審初公判朝日新聞・

 川越市の埼玉医大総合医療センターで00年10月、高校生古館友理さん(当時16)が抗がん剤を過剰投与され死亡した事件で、ともに業務上過失致死罪に問われ一審で罰金刑を受けた、元教授で耳鼻咽喉(いんこう)科長だった川端五十鈴被告(68)と元指導医の本間利生被告(37)の控訴審初公判が8日、東京高裁(中川武隆裁判長)で開かれた。検察側と川端被告が控訴しており、検察側は禁固刑以上の罪を、川端被告側は無罪を主張した。

 一審のさいたま地裁で、検察側は元主治医(33)=禁固2年執行猶予3年の一審判決確定=と両被告に禁固2年を求刑したが、判決は川端被告に罰金20万円、本間被告に同30万円を命じた。

 検察側は、投与量を間違えた元主治医のミスを見逃した両被告にも監督責任があり「量刑が軽すぎる」と主張。川端被告側は「個別の治療を(教授が)直接確認するのは不可能。概括的な監督はなされており、刑事責任まで問われるものではない」と訴えた。

 一審判決は、医療過誤をした医師の刑事責任追及について、一般の医師を委縮させかねず「再発防止の手段としては副次的」とし、刑責は主に主治医が負うべきだ、とした。

 一方、亡くなった古館さんの父、文章さん(50)は「ちゃんとした医療行為ができない医師には委縮してもらうしかない。一審判決は医師を守ろうとしている。新たな被害者を出さないためにも厳罰を下してほしい」と話した。

(9/9)

http://mytown.asahi.com/saitama/news02.asp?kiji=4463