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2003年09月08日(月) 03時06分

「会津産コシヒカリ」偽装、米国産古米入り20t販売読売新聞

 安価な米国産コシヒカリを混入したコメをブランド米の「会津産コシヒカリ」と偽装し、東京、神奈川など1都4県で約20トンを販売したとして、福島県警郡山署は、同県郡山市菜根の米穀小売会社「和光食糧」の幹部社員1人について、不正競争防止法違反(虚偽表示)の疑いで逮捕状を取った。

 和光食糧に対しては同県がすでに、偽装があったとしてJAS(日本農林規格)法などに基づく改善指示を出している。同署はきょう8日にもこの幹部社員を逮捕、同社事務所などを捜索するとともに、ほかにも犯行に関与していた会社関係者がいた可能性もあると見て社員らから事情を聞く方針。

 コメの産地偽装を巡っては、大阪などの販売業者が1991年、他県産コシヒカリを新潟県の「魚沼産」と偽って販売したとして、不正競争防止法違反などの疑いで逮捕された例があるが、正規輸入の外国産米の偽装が立件されるのは全国初という。

 調べによると、幹部社員は昨年9月から今年2月にかけて、新潟県内の業者から購入した米国産コシヒカリを国産コシヒカリにまぜ、「会津産コシヒカリ」と虚偽表示し大手スーパーなどに販売した疑い。まぜた米国産コシヒカリは1999年産の古米で、せんべいなどの加工用だった。混入割合は販売した袋ごとに異なるが、米国産が半分近くまざったものもあったという。

 偽装販売は今年2月、農水省・仙台食糧事務所福島事務所(当時)に福島市内の消費者から「食味が劣る」との指摘があって発覚した。福島県が2月、JAS法などに基づく改善を指示したのを受け、郡山署が3月、同社事務所などを捜索。押収したコメのDNA鑑定や品質の検査を進めたところ、米国産が混入していたことなどが判明した。同署では、品質の劣化した外国産米を混入させた上、販売量も多量で悪質性が高いと判断、立件に踏み切る。

 ◆不正競争防止法=市場の競争原理を維持するための法律。広く知られた商標を模倣したり、商品の原産地、品質、製造方法などについて消費者に誤認させたりといった行為を規制する。違反した場合は、3年以下の懲役または300万円以下の罰金が科せられる。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030908-00000101-yom-soci