2003年09月08日(月) 14時18分

＜偽装コメ＞「福島産」に米国産混入容疑　販売会社前社長ら逮捕（毎日新聞）

　福島県郡山市の米穀販売会社「和光食糧」が米国産の古米を混ぜた米を国産と表示して販売していたとして、県警生活環境課と郡山署は８日、同市大町２、同社前社長、増子英明（５２）と同市富田町、同社元営業課長、橋本英雄（５５）の２容疑者を不正競争防止法（虚偽表示）違反の疑いで逮捕した。県警によると、外国産米を使った偽装米事件は異例。

　調べでは、増子前社長らは米国産米を混ぜた米に「福島県喜多方コシヒカリ１４年産１００％」のラベルを付け、今年１月２１日ごろから２月３日ごろまで、県内や東京など１道１都５県で計２９４袋（約２・２トン）を販売した疑い。同社は０１年１２月ごろから米国産米の輸入を始めており、県警は直後から偽装を始め、これまでに約８５０トンを販売していたとみて調べている。

　事件は消費者が「国産にしては食味が劣る」と仙台食糧事務所福島事務所（当時）に通報したのがきっかけ。県が今年２月にＪＡＳ（日本農林規格）法などに基づいて同社を立ち入り検査し、改善命令を出した。この時、同社は県に「（国産米では）利益が出ない」と説明していた。

　県によると、偽造米には１００％が米国産だった商品もあった。同社は県に「偽装は営業課長の指示で、社長らは知らなかった」と答えていたが、県警は会社ぐるみの偽装とみて捜査を進める。【町田徳丈】（毎日新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030908-00001037-mai-soci